2018.02.14 Wednesday

冷却時に窯の扉を開けるが、外気温とSiC(カーボランダム)棚板の割れやすさは関係ある?

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    地元の窯元様より「最近、比較的新しいSiC(カーボランダム)棚板が窯から出したら割れていたが、季節的な要因もある?」という問い合わせがあり、使用状況含め調査致しました。

    SiC棚板の割れの状況は下の写真のとおりで、スリット部分からクラックが伸びているヒートショックによる一般的な割れの入り方です(矢印〜矢印)。2018 2 blog SiC plate crack.jpg

     

    その窯元様は火を止めてから炉内が600℃くらいまで下がった時点で少し扉を開けて冷ますとの事で、これでは扉付近下段のSiC棚板はヒートショックをもろに受けます(陶磁器製品もカチカチ音を出しながら急速に冷めていると思います)。また外気温が寒い冬では炉内温度との差がさらに大きいためダメージも大きくなります。

    SiC棚板は約800℃以下で赤熱状態がおさまり元の黒っぽい色になりますが、その温度帯から約300℃くらいまではゆっくり冷まさないとヒートショックの影響で棚板が割れる恐れがあります。*SiC棚板が割れる原因についての詳細はこちらをご参照下さい

    炉の大きさ(断熱ブロックの厚さ)や棚組みの具合、炉の密閉度、棚板の大きさ、等々の諸条件により一概には言えませんが、一般的にはやはり炉内温度300℃未満になるまではできるだけ扉を開けずにゆっくり炉内を冷ますのが良いかと思いますし、外気温の低い冬場などはいつもよりも窯出しのタイミングを遅らせるのがSiC棚板へのダメージを避けるポイントです。

     

    2017.09.01 Friday

    支柱の耐荷重は?

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      当社では、SiCカーボランダム棚板以外にも様々な窯道具を販売しておりますが、その中でも支柱はご注文の多いアイテムです。
      以前に、あるユーザー様から「支柱はどのくらいの重さに耐えうるのか」というご質問を受けましたのでご説明致します。

       

      当社が販売しているムライト製の支柱は、その圧縮強度を数値で示すと約680kgf/cm2(室温)で、これは適当な大きさの試験片に上から荷重をかけ、実際に破壊した時の力を断面積1cm2当たりに直した数値です。即ち1cm2当たり680圓僚鼎気掛かるまでは潰れず、例えばL型支柱の場合、断面積は約10cm2ありますので、”理論上は”1本で6800Kgまで載せられるということになります。

       

      ただし”実際は”支柱の上下面とその相手の接触面が平滑でない場合凸部に荷重が集中しますし、支柱の高さが高い場合は負荷がかかった時、中央部から亀裂が発生する確率が上がりそこから早く破壊が起きたり、長年使用を重ねるとムライト支柱も劣化し弱くなったります。また焼成中の熱間荷重では室温よりも若干強度は下がります。

       

      とは言うものの、棚組みする際には1枚の棚板に対して最低3本の支柱を使いますので諸条件を考慮しても、(よっぽど劣化したボロボロな支柱以外は)通常のケースでは支柱の耐荷重についてご心配は無用です。

      2017 9 blog.jpg

       

      ちなみに上の写真は、地元窯元様の実際の棚組状態です。陶磁器業界の窯では最も荷重がかかるケースでもおそらく最下段棚板1枚当たり(支柱3本当たり)数百kgくらいかと思いますので、数字的にも大分余裕があるのが判るかと思います。

       

       

      2017.05.31 Wednesday

      SiC棚板を2枚重ねて使っても問題ない?

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        焼成する物が重たい場合、棚板1枚では強度に不安を感じ2枚重ねて使った方が安心なのではと考える方がいらっしゃいますが、そのやり方は少しリスクがあります。

         

        2枚の棚板を重ねた場合、お互い接触していない外側の面よりも、接触している内側の面の方が降温時に冷めにくい為、(それぞれ一枚の板で見れば)外側・内側の面で温度差が生じ、ヒートショックにより板が割れる可能性があります。

        *ヒートショックとは温度差により膨張・収縮の歪みが生まれ物体に応力がかかる事です。

         

        棚板を2枚重ねると機械的強度は(理論上)2倍になりますが、厚みを2倍の物にすると2倍の2乗の4倍の強度になりますので、どうしても心配な場合は2枚重ねるよりも、厚めの棚板を1枚で使用されるのをお勧めします。

         

        尚、SiC棚板は温度が上がっても機械的強度は低下しないという特徴がありますので、SiC棚板が割れる原因は荷重ではなく、焼成物の影響によるヒートショックです。

        重たい焼成物は焼成時に蓄積する熱量も大きい為、降温時に棚板と接している部分に熱を与え続け、1枚の棚板内に大きな温度差をもたらします。

         

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